賠償(弁償)にご用心!?


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毎度!

とんかつはロースよりもヒレが好きなかっつんです。脂身苦手なんで…。

脂身に旨味成分が含まれているとかも聞きますが、個人的には脂身ない方がいいです。

でも、出された料理はきちんと食べられるようになりました。子どもの頃は、苦手な料理には箸をつけることもしませんでしたが、少しは大人になったみたいです。

今回は、そんな僕のおすすめグルメをご紹介!!ではありません。

本業の保険で気になる出来事があったのでそのことについて書いてみようと思います。

目次

賠償保険って何?

あなたは賠償保険というものをご存じですか?

文字通り損害賠償が発生した時に、あなたに代わって保険会社が相手に賠償金を払ってくれる保険です。

このように聞くと、賠償保険っていうのは会社が入る保険で一般人には関係ないんじゃない?と思うかもしれません。

会社が事故を起こしたとか、飲食店が食中毒を出したとかの際には相手側に対して賠償責任が発生します。

過労による自殺や職場でのパワハラ、モラハラにより鬱等で出勤できなくなったことで従業員や家族(遺族)が会社に対して損害賠償を請求することも増えています。

会社には業務をしている以上、それに伴う賠償リスクがたくさんあります。

全部払ってくれるんやろ?

先日、ある会社さんからのこんな連絡がありました。

「納入商品に傷をつけてしまったんやけど保険使えるやんな?」

こういう時のために保険に加入してもらっているので「もちろん使えます」と答えました。

「よかった」

電話越しにお客さんの安心した雰囲気が伝わってきます。役立てそうでよかったと僕もホッとしました。

少し様子が変わってきたのは、その後のお客さんの言葉です。

「納品先のクライアントから、新品の商品に傷を付けたんやから新品にして納品してと言われるかもしれん。それも払ってくれるんやろ?」

このように言われました。このような場合、どうなるとあなたは思います?

保険に関して言えば、答えは払えないとなります。

なぜ、賠償保険なのに新品への交換費用は支払われないのでしょう?

相手側の立場に立てば、新品に傷つけたんやから新品で返してって思う気持ちも分かります。

賠償請求されたらそれを払ってくれって思うお客さんの気持ちも分かります。

しかし、賠償とは壊したまたは傷つけたモノを元通りに戻すことを言います。

修理で元通りに戻せるのなら、修理で対応するのが法律的には普通なのです。

先ほどの場合なら、破損した商品の修理費用はもちろん保険で支払えます。

しかし、新品への交換となると商品が全損している(修理では元通りにならない)という客観的な証明が必要となります。

このように「相手が全部弁償してくれと言っているから、その通り払ってくれ」は保険では対応出来ないということを知っておいて欲しいと思います。

もちろん、付き合いがあるので業者さんとクライアントの間で全額弁償するという話になることもあるかと思います。

ただ、その分の費用を全部保険で対応することはできないということです。

対応させたいのであれば、修理では無理な客観的理由を提出してくださいというのが保険会社の言い分です。これは分かるような気がします。

では、賠償リスクは会社だけでしょうか?

一般人でも賠償請求される

そんなことはありません。

僕たち個人でも、責任の大小はありますが賠償請求される可能性はたくさんあります。

身近なところで言うと自動車事故です。

車に乗っているなら自動車保険に入っていると思うのですが、対人・対物って聞きますよね?

車で人にケガをさせたら対人、物を壊したら対物が使えるという認識かと思います。

この対人・対物の正式名称が対人賠償責任保険・対物賠償責任保険なんです。

ね?身近なところにも賠償の可能性ってあるでしょ?

ここで先ほどの企業さんの話を思い出しながら想像してください。

あなたは家族でドライブをしています。目的地に行く途中でコンビニに寄りました。

車を降りようとすると、助手席のお子さんが勢いよく開けすぎてしまい自分の車のドアを隣の車にぶつけてしまいました。

運の悪いことに隣の車はどう見てもピカピカの新車です。

戻って来た新車の持ち主に謝罪すると、さきほど納車されたばかりで初乗りを楽しんでいたところだったそうです。

相手の車には、こちらの車のドアがぶつかったボディ部分に傷が付き凹んでいます。そこまで目立つ傷ではなく修理でキレイになりそうです。

しかし、相手は今日納車された新車なので修理ではなく新車で返してくれないと納得できないと言っています。

この場合、あなたが加入している保険会社が新車代を払ってくれると思いますか?

どうでしょう?あなたはどう思うでしょうか?

保険会社は責任がある部分しか払わない

答えは払ってくれません。このケースで新車代を払ってくれる保険会社はありません。

もちろん元に戻すために必要な修理費用は支払います。しかし、ボディの傷や凹みで全損の認定できません。

昔、ある方が同じようなケースで「対物って無制限やろ?なんで修理代しか払わんの?」って怒っていらっしゃいました。

確かに対物賠償は無制限にしている方が多いです。その方も、もちろん無制限でした。

しかし、無制限というのは何でも無制限に支払うということではありません。支払う必要があると認めたモノに対しては上限なしですよということです。

この支払う必要がある部分っというのが、法律で認められる賠償責任です。

つまり、あなたが悪いのでこれだけ支払う責任があります、と法律的に認められる部分が賠償責任であり保険で支払えるのはその部分だけ。

ここを勘違いしていると痛い目に合ってしまいます。

賠償保険についてまとめます。

①賠償は会社だけでなく個人にも請求されることがある。

②賠償保険で支払われるのは法律的に認められる部分のみ。勝手な口約束とかをしてしまうと自腹で賠償しなくてはいけなくなるので注意!!

※事故のお相手には、保険に入っていることを伝えたうえで「補償問題は保険会社に任せている。保険会社と交渉して下さい」と誠意を持って伝える。

注)会社の賠償保険には示談交渉が付いておらず、自分たちで相手側と交渉しなければいけない。

③自動車の対人・対物も賠償保険。無制限というのは言われた額をいくらでも支払うということではない

※法律で認められる部分に関しては無制限(上限がない)ということ

④保険は万能ではない。欲しい額が打ち出の小槌のように出てこない!!

以上は抑えておいて欲しい事柄です。

保険で出ると思っていたお金が出ないとなったら大変ですよね。しかし、実際には保険で支払えるモノと支払えないモノがあります。

どんなときに使えるのか、使えないのかを知っておくのは大切だと思います。

今回も最後までお読み下さりありがとうございます。今日も応援しています。


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