毎度!
京都の幸せ配達人、勝浦 豊です。
今日も宜しくお願いします。
昨日のブログの続きになります。
見てない方は、先にそっちを見てもらった方が分かりやすいと思います。
昨日の話のおさらいをしておくと、昨年の10月に幼児の保育料が無償になりました。
無償化により保育費の負担が軽くなり、働きに出られるお母さんが増えて
喜ばれている部分は確かにあります。
しかし、マイナス面もあるという話でしたね。
その一つが、保育園を利用する人が増えることにより保育士の不足が加速している。
そして、もう1つが今日の「待機児童」です。
目次
京都って待機児童ゼロと違うの?
昨年、京都市は保育園への入所が出来ない「待機児童」を6年連続ゼロだと
発表しています。
今年も7年連続だと発表があるかもしれません。
うん、ほぼされると思います。
これだけ聞いて、
「へぇー、京都って待機児童ないんや?じゃあ、うちの子の入園も安心やな」
とか思っているとしたら、素直すぎて騙されてしまいますよ!
京都市がゼロだと発表している待機児童ですが、実際は例年500人超にのぼり、
保護者からは「保育園に入れない」「うちは待機児童です」と怒りの声が次々とあがっ
ているんです。
京都市や国が定義する「待機児童」は、希望した施設に入所できず辞退した場合などは含みません。
例えば、
「下京区に住んでいて、周辺で保育園を探したけど空きがない。紹介されたのは北区の
保育園だけ。とても通えないので、認可外の保育園にお願いした」
こんなケースだと、待機児童に該当しません。おかしいと思いません?
僕は、こんなん待機児童やろ!って思うんですが、国や地方自治体の見解は
違うみたいです。
だから、見えてる数字だけに騙されちゃダメです。
実際の待機児童数(保育利用申込数から利用児童数を引いた数)は、去年
の4月では570人にのぼっています。
また、「6年連続ゼロ」は4月1日時点のみ。10月1日時点の途中入所希望の
「待機児童」は毎年発生し、昨年は55人でした。
京都市が待機児童対策として増やしているのが小規模保育事業所です。
小規模保育事業所というのは、定員6~19名。原則として、0才~2才児の保育を
行います。保育者全員が保育士のA型、半数が無資格者でもよいB型、保育士資格が
なくても研修を受ければOKのC型の3種類があります。
ということは、保育士が見てくれてると思ってたら、実は無資格でした。なんてことが
普通に起こりそうですよね・・・。
ビルやマンションの1室で保育が行われていることもあるそうです。
とりあえず、受け皿があればいいんでしょ?と考えたのかどうかは分かりませんが、
京都市では0才~2才を小規模保育、3才以上を幼稚園の預かり保育で確保するとして
「量の拡充」を計画してきたようです。
実際に小規模保育に子どもさんを預けていたお母さんは、
「小規模には2才までしか預けられないので、2度目の『保活』をしないと
いけない。2度目は働きながらなので、本当に大変。市が言うような幼稚園の
預かり保育ではやっていけない」
と言います。
国が幼児の保育費を無償化したことで、子育て世代にとっては負担減に見えますが、
実際は、保育士不足で結局「保育園に入れない」や現場の保育士が「業務増に伴う
保育の質の低下に悩み、疲弊し退職を考える」ということが起こっています。
こういった状況を改善するためには、130万人いると言われている潜在保育士
(保育士資格を持っているが保育の仕事に関わっていない)が復帰したいと思えたり、
頑張っている保育士さんが辞めたいと思わないように賃金を含めた待遇の改善を
まずやるべきではなかったのか?と思ってしまいます。
働くお母さん達は大切なお子さんを預けるところを、送迎が出来る範囲なら
どこでもいいとは思っていないはずです。
送迎が負担なくでき、安心して預けられるところを希望されると思うのです。
保育士さんが充実することで保育の質が担保され、希望の保育園に保育士が足りない
なんて理由で入園できないなんてこともなくなります。
目が離せない乳幼児を保育するのに、神経をすり減らす保育士さんの待遇改善を
行政にはもう少し、真剣に考えて欲しいなと思っています。
ITも活用しよう
保育の仕事って、人の感覚によるところが多くアナログです。
例えば、連絡帳や提出書類などは紙ベース、手書きが多いですよね。
親からすると、温かみのある保育と感じる部分かもしれません。
しかしですね、連絡帳のやりとりなどは保育士さんにとって負担の多い作業です。
親も面倒だと感じたことはないですか?僕は思ったことあります。
ほとんど、嫁任せでしたが・・・。
こういった連絡事項や保育園での子どもの様子などを、ネットで親と子どもの情報を
共有できるシステムがあれば負担が減ると思うんですよね。
お昼寝中や夜間保育中の安全対策も、保育士さんにとっては負担です。
うつ伏せで窒息するなんて、事故がありましたよね・・・。
自治体によっては、0才児は5分に1回、1才児は10分に1回の目視による
安全確認を徹底するよう指導されているとか。
半端ないですね・・・。自分の子にも、ここまで安全確認してたかどうか・・・。
ユニファという会社が提供する、赤ちゃんがうつぶせで寝たり、呼吸が止まったり
すると 、衣服に取り付けられたセンサーで検知し保育士に知らせるシステムが
あるそうです。
全てを機械任せには出来ませんが、このような技術は取り入れて業務の負担を
減らすことが必要ではないかなと思います。
保育士の待遇改善や職場環境・人間環境の改善で離職率を下げ、潜在保育士に
復帰してもらう。さらに、ITの活用で業務の効率化を図り、保育士が定着しやすく
する。
こういったことをしてから、無償化でも遅くなかったんではないのかなと思いました。
あくまで、僕の個人的な意見ですが、外側ばかり気にしても中身がないと上手く
いかないんじゃないかなって心配してしまいます。
今回も最後までお読み頂きありがとうございます。